~秋の七草~

例年にない暑さが続きますね。

暑さ寒さも彼岸まで、と言いますから

これからは涼しくなるでしょうか。

 

皆さん、

「秋の七草」をご存知ですか。

 

「春の七草」は、

一年の無病息災を祈念して

七草粥にして食べますよね。

スーパーにも食材として並びますから

ご存知の方も多いと思います。

 

「秋の七草」とは、

山上憶良(やまのうえのおくら)が

詠んだ次の2首の歌にちなんでいるそう。

 

「秋の野に 咲きたる花を 指折り

かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」

 

「萩の花 尾花葛花 瞿麦(なでしこ)の花

姫部志(をみなえし) また藤袴 朝顔の花」

 

ひとつひとつご紹介しますね。

 

1.萩(はぎ)

 

マメ科ハギ族の総称で、草地や林縁などに

よく見られ、庭木にもよく利用されます。

 

「草かんむり」「に「秋」と

書いて「萩」ですから、まさに

秋を代表する花の一つです。

 

枝垂れるような姿の細枝から

白やピンクの小さな花をつけて

咲きます。大株になるとかなりの

迫力もあります。

 

秋のお彼岸にお供えする

「おはぎ」の名前の由来にも

なっていますね。

親しみのある花です。

 

 

 

2.尾花(すすき)

 

風にふかれて揺れている姿は

なんとも風情がありますよね。

イネ科の多年草で、

山野のいたるところに生え、

大きな株をつくり群生します。

 

すくすくと育つので

「スクキ」が「ススキ」になったと

いう説もあります。

尾花はススキの別名で、

穂の姿がキツネの尻尾に

似ていることから名付けられたそうです。

 

お月さまともご縁のある植物ですね。

 

 

 

3.葛花(くず)

 

大型のつる性の植物です。

葛の根から取り出したデンプンは葛粉と呼ばれ、

葛本や葛切りの原料にもなります。

 

香りが強く、貴族たちは湯に入れたり、

衣服や髪につけていたそうです。

 

 

 

4.瞿麦、撫子(なでしこ)

 

ナデシコ科の多年草で、

日当たりのよい草地や河原に生えます。

 

美しく愛らしい花の姿が、

撫でたくなるような愛児にたとえられ、

「撫でし子」と呼ばれたとか。

 

愛児を失った親が、その子の愛した花を

形見として撫でたことに由来し、

別名「形見草」という説もあります。

 

なんとも儚げでやさしい花ですね。

 

 

 

5.姫部志、女郎花(おみなえし)

 

初秋に黄色く、小さな花を咲かせます。

乾燥させて煎じたものは生薬になり、

解熱や解毒作用が期待できるそうです。

 

黄色い小花が粟の粒に似ていたことから、

粟飯の別名「女飯」がなまった説と、

高貴な女性を圧倒するほど美しい花

という意味で「女圧し」が変化した説が

あるそうです。

 

恋に破れて身投げした女の脱ぎ捨てた

山吹色の衣が、この黄色い花になっと

とも云われているそうです。

 

 

 

6.藤袴(ふじばかま)

 

キク科の多年草で、河原や湿った草原などに

生えます。自生できる環境が減ってきて、

野生のものをみることが少なくなっているそうです。

 

和名は、藤色の花を咲かせ、

花の形が袴に似ていることから

由来します。

 

 

 

7.朝顔(あさがお)→桔梗

 

紫色の上品な花です。

花の姿形が美しく、

多くの武将の家紋としても使われています。

 

キキョウ科の多年草で、

日当たりのよい草地に生えます。

 

キキョウの根が硬いことから、

桔梗根(きちこう)と音読みされて、

それが転じて「キキョウ」とされたことが

名前の由来とする説があります。

 

 

 

いかがですか。

どの植物にも物語がありますね。

 

「秋の七草」は、

その美しさを見て楽しむものです。

 

お庭に植えて楽しむもよし。

お花屋さんで買ってきて

お家に飾って楽しむもよし。

 

秋の夜長を

植物を愛でながら過ごしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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